面接直後は鮮明に覚えていた候補者の印象も、時間が経つと驚くほど曖昧になります。評価シートの書き方一つで、後から見返したときの判断材料の質がまったく変わります。「良い人だった」「印象が良かった」という曖昧な記録では、二次面接官への引き継ぎにも、後日の比較検討にも使えません。この記事では、具体例とともに、面接後に残すべき評価シートの書き方を解説します。
この記事でわかること
- なぜ評価シートの書き方が重要なのか
- ダメな評価シートの特徴——3つの共通パターン
- 【具体例】曖昧な記録 → 使える記録への書き換え
- 評価シートに書くべき5つの項目
- 「事実」と「所感」を分けて書く
- 評価シートを書くタイミングと時間の目安
なぜ評価シートの書き方が重要なのか
面接での記憶は、想像以上に早く薄れていきます。1日に複数の候補者と面接すれば、翌日には「あの候補者、どんな話をしていたか」があやふやになることも珍しくありません。
評価シートは、「未来の自分」「二次・最終面接官」「後日の比較検討」のために書くものです。曖昧な記録は、これらすべての場面で役に立ちません。逆に、具体的な記録が残っていれば、複数の候補者を比較するときも、選考理由を後から説明するときも、迷わず判断できます。
ダメな評価シートの特徴——3つの共通パターン
【具体例】曖昧な記録 → 使える記録への書き換え
ポイントは、「〇〇力がある」という抽象的な評価語ではなく、「何を見て、そう判断したか」という根拠となる行動・発言を残すことです。
評価シートに書くべき5つの項目
「事実」と「所感」を分けて書く
評価シートを書くときは、「確認できた事実」と「自分がどう感じたか(所感)」を、明確に分けて記載することが重要です。
記載例
【事実】前職でチームリーダーを2年経験。メンバー5名の目標管理と週次1on1を実施していたと回答
【所感】実際にメンバーの目標設定や進捗管理を主体的に行っていた様子がうかがえた。二次面接では、より難易度の高いマネジメント業務(評価面談・目標未達時の対応など)についても質問し、適性を確認してください
この分け方をしておくと、二次面接官は「事実」だけを引き継ぎ情報として受け取り、そこに自分自身の視点を加えて評価できるようになります。一次面接官の主観が、そのまま次の判断に影響しすぎることを防げます。
評価シートを書くタイミングと時間の目安
記憶は時間とともに薄れ、後から書くほど「印象」に頼った曖昧な記録になりがちです。面接直後の数分間を、評価シート記入の時間として、あらかじめスケジュールに組み込んでおくことをおすすめします。
まとめ:評価シートは正確な判断を支える重要な資料
評価シートは、面接官自身の記憶が薄れた後も、二次面接官や後日の比較検討の場面でも、正確な判断を支える重要な資料です。「印象」ではなく「事実」を、具体的な行動・発言の形で残すこと——このひと手間が、採用の精度を大きく左右します。
次の面接から、ぜひこの記事の具体例を参考に、「なぜそう感じたのか」まで書き残す評価シートを実践してみてください。
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田中 和義
株式会社エス・シー・ラボ 代表。人材ビジネス業界35年以上、管理職経験25年以上。この6年間、面接官トレーニングのセミナー・企業研修を日本全国で展開し、年間170回以上の企業研修・講演を行う実践派講師。2,000人以上の面接官・経営者へのトレーニング実績を持つ。著書『採用を成功に導く面接官超入門 失敗しない見極め&動機づけの実践スキル』好評発売中。Amazonで購入する 楽天ブックスで購入する